お客様からのお電話の内容は……

「穴が小さくて、組み立てることができない」という内容でした。

既に蒔絵が描かれた万年筆ですので、改修するにしても万が一、改修時にボディの表面にキズなど付けてしまうと、大変なご迷惑をお掛けすることになりますから、非常に繊細な技術を要する作業が待ち構えていたのです。

幸いなことに、ボディに傷つけずに穴サイズを改修することができ、お客様にご納得いただけましたが、冷や汗が止まらない思いだった事を、今でも昨日の事の様に鮮明に覚えています。

以降、このことを教訓にして、不適合品が流出しないよう、コーエイテクノスでは細心の注意を払って検査を行っております。